ハードル走

わたしはもう大人にならなくてはいけないのに
子供の頃の記憶ばかり思い返してしまう
ピアノの発表会
テストの成績
学校での出来事
それだけでたくさん褒めてもらえて
すごく嬉しかった
変に大人になってしまってからは
些細なことじゃ褒めてもらえない
分かってる
できて当然だから
でもわたし、褒めてもらえると安心するの
そしたら生きてていいなって思えるの

もしもわたしが

もしわたしが死んだら

みんな悲しんでくれるだろうか

それとも馬鹿な奴だと笑うんだろうか

どっちでもいい、わたしはみんながすきだとおもうから

ひとつ気になることがあるとしたら

ママのことだけ

こんなにお金と時間をかけてくれたのに

はい死にました、って

そんなの許してくれないとおもう

きっと周りの人も

せっかくここまで育ててお金かけたのが

無駄になっちゃって可哀想とか言うんでしょ

分かってる、みんなそう思うよね、わたしもそう思うもん

せめて恩返ししてから死ねよって、汚い仕事でも何でもやって、お金残して死ねよって

親にとって子どもは大きな投資

自分の老後を支えてくれる立派な大人になってほしいって、きっとどこかで思ってる

結局この世に無償の愛は存在しない


わたしはなんで死ぬと思う?

彼氏に振られたから?就活がうまくいかなかったから?思う大学に行けなかったから?容姿のことで悩みがあったから?

みんなわたしを知らない

知らない人が予想する答えはいつも薄っぺらい

理由が一つなわけがないのに

彼氏はわたしを大切にしてくれてる

就活だって人並み

大学はいいとこじゃなくても大好きな友達ができたから大きな意味があったよ

容姿も色んな男の人に可愛いねって言われるの

じゃあなんでかな

わたし大好きな人がいたの、ネット恋愛だったし、会ったこともない、もう6年前のこと

経験もなくて無知なわたしには彼がすべてだった

なのに彼はあっさりいなくなった

15歳なりに苦しんだの、いま思えば馬鹿みたいだと思う

その時永遠の愛なんて、絶対の恋なんてないと知った

それからはずっと穴を埋めるように色んな男の人と関係を持つようになった

それに夢中で勉強なんてしなくなって

当然大学もいいとこなんて行けなくて

ママの期待に答えられなかった

わたし何にもできないまま

おじいちゃんは死んじゃった

比べられても仕方ない

見下されても仕方ない

それはわたしのことだから

ママは何も悪くないの

どうしてみんな、ママのことばかり悪く言うの?

どうして本当かも分からないことでママを責めるの?

もしわたしが死んでも尚、そんな人がいるのなら、その人に呪いをかけようと思うの

全部わたしが原因だというなら、わたしは死の呪いを自分にかける

さっきは就活は人並みだからうまくいってないわけじゃないってかいたけど

就活によって疲れちゃったってことなら合ってるかも

面接の帰り、池袋からタクシーで帰ったんだけど、スーツ着てる人が結構いて

もちろん私服の人の方が多かったけど

その時思ったの

好きなことを仕事にする!ってキラキラしてる人もいるけど

たいていは社会の歯車の一部にすぎない

わたしやだなあ

少しの楽しいことのために嫌な思いしてでも働くの?

作業するだけなら辛くなんてないけど

他人の目を気にして、別にお世話になってもない上司に気をつかって、髪もネイルも自由じゃないの

たくさん気を張って生きて余裕のない生活をするの

趣味とか些細な幸せに必死に価値を見い出して

自分は特別だと、人生にはこんな意味があるよなんて社会にごまかされて

あっという間に老いて死ぬ

「まとも」な社会人はただの社畜のくせに

大きい顔して人にあれこれ言うの

他人がどうなっても、なんの責任をとるわけでもないのにね

そんなこと考えてたら、嫌になっちゃった

どうぶつの森みたいな世界線で生きたかったな

なに?結局は働きたくなかったから死ぬんじゃんって?

ここまで読んで、そう思って終わらせたいならそれでもいいよ

そういえばみんなは兄弟姉妹、いとこと仲良いのかな

わたしはいとこと仲良しだと思ってる

小さい頃から二人ともわたしのこと気にかけてくれて

一緒に遊んでくれて

とっても楽しかった

比べられるのは好きじゃないけど

二人ともわたしの憧れだったの

知らないこと教えてくれて

なんでもできて

だから、そのままの関係でずっといたかったな

嫌な所なんて知りたくなかった

大人ってみんなそうなっちゃうのかな

無自覚を装って傷つけるような人に

自分の親のこと大切に思う気持ちは分かるし、

自分の親の味方になるのも分かるの

でも、誰にでもそういう存在がいることを忘れないでね

いとこのママはわたしの好きな物考えて買ってきてくれるし、料理はおいしいし、ママがいないときもいるときも、いつもお世話してくれてた

それにママと喧嘩した時は味方してくれて

救われたこともたくさんあった

だからいとこと同じくらいすきなの

どんなにママと性格の不一致で仲良くなくても、金銭面の話を聞いてもね

それは二人にしか分からない事実があると思うから

みんなすき

ママはもちろん、おじいちゃんおばあちゃん、あーまま、お兄ちゃんあきえちゃん

ごーちゃんだって、いい話は聞かなくても

わたしはぜんぜんすきだったよ

楽しかったもん、みんなでご飯たべてるとき話してたくらいだったけどね

だから辛いの、人が減って

だんだん関係が悪くなるのを見るのが

好きが嫌いに変わってしまうのが

こうやってね、少し文にしただけなのに

辛いこと悲しいことこんなにあるの

あーあ、今日はここまでかな

雑にかくのはいやなので

また今度